gSyncitの使い方(5)

Googleカレンダーの同期を設定する

ここでは gSyncitを使って Outlook予定表とGoogleカレンダーの同期をおこなうための設定方法を説明します。

最も簡単に使う場合は、Googleアカウントとの対応付け(Calendar Mapping)をおこなうだけで大丈夫です。

同期させる前にあらかじめデータのバックアップをとっておくことをおすすめします。

Googleアカウントとの対応付けをおこなう(Calendar Mappingタブ)

設定画面左上の「Google Sync」内の「Calendar Sync」をクリックし、続いて画面右下の「New」をクリックします。(画面は設定済みのもの)
Googleカレンダーとの同期設定画面が開いたら「Calendar Mapping」タブで、まずは「Googleカレンダー」側の必要項目を設定します(上半分「Google Calendar」の箇所)。
  1. 「Use Google authentication」にチェック。
  2. 「Account Type」を「Google」
  3. 「Username」と「Password」を入力して,「Verify Account」をクリック
「Select Calendar」をクリックして、同期したいGoogleカレンダーを選択します。カレンダー名はちゃんと日本語で表示されます。
選択して「OK」ボタンを押すと、自動的に同期するカレンダーのアドレス(Feed Path),カレンダーの名前(Calendar Name)とタイムゾーン(Time Zone)が読み込まれます。
次にOutlook側の必要項目を入力します(下半分「Outlook Calendar」の箇所)。
「Select Calendar」をクリックしてOutlook側の同期させたい予定表フォルダーを選択します。
選択して「OK」をクリックすると、自動的にOutlookの予定表の場所が読み込まれます。
Mapping Descriptionの欄は、同期設定の名称などの説明を任意で入力します(特に入力は不要です)。

以上でGoogleカレンダーとの基本的な同期設定は終了です。同期に関する細かな設定は以下の説明を参考にして下さい。

同期オプションの設定をおこなう(Sync Optionsタブ)

gSyncitでoutlookとgoogleカレンダーを同期するための設定「Sync Options」タブの各種項目について説明します。

初期設定のままでも問題ありませんが、予定表の同期項目や競合発生時の処理など細かな設定をすることで、PCのみに保持したい情報やWEBのみで運用したい情報などをコントロールできます。

  • Primary Calendar
    初期値:Outlook Calendar

    初回同期の元になる予定表を選択します。

  • Outlook to Google (Update Googlecalendar with Outlook appointments)
    初期値:オン

    Outlookの予定に合わせてGoogleカレンダーを更新します。

  • Google to Outlook (Update Outlook calendar with Google appointments)
    初期値:オン

    Googleの予定に合わせてOutlookの予定表を更新します。

  • Always overwrite older appointments items when conflict encountered.
    初期値:オン

    競合が発生した場合は,古い予定を上書きします。

  • Only sync Outlook meeting requests that have been accepted.
    初期値:オフ

    承認された会議出席依頼のみ同期します。

  • Sync all content for private appointments.
    初期値:オン

    プライベートの予定(全ての内容)を同期します。

  • Sync minimal (free/busy) details only.
    初期値:オフ

    最小限の詳細情報(予定なし,予定あり)のみ同期します。

  • Sync appointments marked as private/confidential.
    初期値:オン

    限定公開,非公開の予定を同期します。

  • Sync appointments marked as public.
    初期値:オン

    一般公開扱いの予定を同期します。

  • Sync appointment status(free/busy/available).
    初期値:オン

    予定状況を同期します。(なし,取込中,空き時間)

  • Sync appointment attendees.
    初期値:オン

    会議の出席者(google:ゲスト)を同期します。

  • Sync appointment reminders.
    初期値:オン

    予定のアラームを同期します。

  • Sync appointment body/contents.
    初期値:オン

    予定の本体・内容を同期します。

  • Automatically continue synchronizing on failure.
    初期値:オフ

    同期が失敗しても自動的に同期を継続する。

  • Manually confirm deleting calendar events.
    初期値:オン

    手動でカレンダーイベントの削除を確認。

  • Allow events to be deleted.
    初期値:オン

    イベントの削除を許可します。

  • Remove duplicate entries.
    初期値:オン

    同期の際に,重複した予定を削除します。

  • Allow Google event attendee notifications.
    初期値:オフ

    Googleのイベントに変更が生じた場合の,参加者への通知を許可します。

同期範囲の設定をおこなう(Sync Rangeタブ)

Sync Rangeタブでは、予定表の同期範囲を個別に設定することができます。

複数アカウントのGoogleカレンダーと同期を行っている場合で、「Application Settings」の「Sync Options」画面の共通設定で行った同期範囲と異なる設定を行う場合に使用します。

設定を行う場合は「Use a custom sync date range」にチェックを入れて、同期させる範囲を次の三種類から選択します。

All Appointments

全ての予定を同期します。

Fixed Date Range

具体的な日付の範囲で同期します。

Day Range

今日を起点として過去及び将来の同期範囲を指定します。

  • Sync items from:xxx Days back from current date.
    同期実行時の現在日付から何日前までの予定を同期します。(数値を指定する)
  • Sync items to:xxx Days ahead from current date.
    同期実行時の現在日付から何日先までの予定を同期します。(数値を指定する)
  • Allow previously synced events outside of this day range to be deleted.
    指定した範囲外の同期イベントの削除を許可します。(機械訳)

Outlookの分類項目を同期させる (Categoriesタブ)

Define a set of categories to filter/assign appointments

上半分の「Define a set of categories to filter/assign appointments」欄は、Outlookの予定表からGoogleのカレンダーへの同期をする際にOutlookの分類項目でフィルタリングしたり Google側から同期される連絡先にOutlookの分類項目を割り当てるための設定を行います。

なおこの欄は下の「Category Options」欄で、

  • Only sync appointments to Google calendar that contain one or more these categories.
  • Don’t sync contacts to Google calendar that contain any of these categories.
  • Assign these categories to new events imported form Google Calendar.

のいずれかのオプションを選択した場合のみ操作が可能です。

プルダウンメニューから下記「Category Options」欄で指定したい分類項目を選択して「Add Category」ボタンをクリックすると、すぐ下の枠に指定した分類項目が追加されます。

指定した分類項目を削除したい場合は、削除したい分類項目をクリックして「Remobe Category」ボタンをクリックします。

Category Options
  • Don’t filter by category (sync all items)
    デフォルト設定。全ての予定を同期します。
  • Only sync uncategorized Outlook appointments to Google Calendar.
    未分類のOutlook予定のみGoogleカレンダーに同期します。
  • Only sync appointments to Google Calendar that contain one or more these categories.
    分類項目が割り当てられている予定のみGoogleカレンダーに同期します。
  • Assign all these categories to appointments imported from Google Calendar.
    Googleカレンダーから同期された予定すべてに、画面上の「Define a set of categories to filter/assign appointments」で追加した分類項目を割り当てます。
  • Don’t sync appointments to Google Calendar that contain any of these categories.
    「Define a set of categories to filter/assign Outlook contacts」で追加した分類項目を同期しません。
  • Assign these categories to events imported from Google Calendar.
    Googleカレンダーから同期された新しい予定のみに、画面上の「Define a set of categories to filter/assign appointments」で追加した分類項目を割り当てます。

既定表示の同期方法の設定 (Defaultタブ)

「Defaults」タブでは、OutlookやGoogleで新規予定表作成時に、それぞれ既定入力される項目をどのように同期させるかを指定します。

具体的にはGoogleカレンダー側の予定(イベント)の通知方法や外部向け表示、Outlook側の空き時間などの公開方法や公開設定の同期方法を指定します。

Google Events

Default reminder type when creating new Google events:
初期値:Pop-up
Googleカレンダーに新しいイベントが作成された場合の既定のアラーム(通知)のタイプを選択します。

  • Default(Google既定)
  • Pop-up(ポップアップ)
  • E-Mail(メール)
  • SNS(モバイル)
  • None(なし)

Default status when creating new Google events:
初期値:Default
Googleカレンダーに新しいイベントが作成された場合の既定の外部向け表示を選択します。

  • Default(Google既定)
  • Available(予定なし)
  • Busy(予定あり)

Default visibility when creating new Google events:
初期値:Default
Googleカレンダーに新しいイベントが作成された場合の既定のプライバシー設定を選択します。

  • Default(Google既定)
  • Public(一般公開)
  • Private(限定公開)
  • Confidential(非公開)

Apply this option to all (new and existing) events.
初期値:オフ
すべて(新規および既存)のイベントには、このオプションを適用します。

Outlook Events

Default status when creating new Outlook events:
初期値:Default
Outlook予定表に新しいイベントが作成された場合の既定の公開方法を選択します。

  • Default(Outlook既定)
  • Available(空き時間)
  • Busy(取込中)
  • Out of Office(外出中)

Default visibility when creating new Outlook events:
初期値:Default
Outlook予定表に新しいイベントが作成された場合の既定のプライバシー設定を選択します。

  • Default(Outlook既定)
  • Normal
  • Public
  • Private
  • Confidential(非公開)

上記の公開設定はExchangeサーバー等を使用して予定表を共有している場合に使用するようです。当方ではOutlookで予定表共有サービスを使用していないので確認できませんでした。

指定したキーワードを含む予定を同期する (Content Filterタブ)

「Content Filter」タブでは、任意に指定したキーワードを含む予定のみを同期させたり、逆に指定したキーワードを含む予定を同期させないようにすることができます。

たとえば、Outlookに日本の祝日を取り込んだ場合は、他の予定と同じようにGoogleカレンダーと同期されてしまうので、キーワードで指定して同期をさせないようにするようにできます。

Difine a set of keywords to filter appointments

キーワードを指定する場合は、画面上部の「Difine a set of keywords to filter appointments.」の下のボックスに任意の文字列を入力して「Add Keywords」ボタンをクリックします。

キーワードを削除する場合は、表示されているキーワードから削除したいキーワードを選択して「Remove Keywords」をクリックします。

Keywords Options
  • Don’t filter by Keyword.
    キーワードによるフィルタリングを行いません。
  • Only sync events that contain these keywords.
    上記で指定したキーワードを含む予定のみ同期します。
  • Do not sync events that contain these keywords.
    上記で指定したキーワードを含む予定は同期しません。

その他の設定 (Other)

「Other」タブでは、通知設定の同期,場所の同期,2つめの通知(Googleカレンダー側のみ)の同期設定をすることができます。

  • Sync reminders for events that occur in the past.
    初期値:オフ

    過去に発生したイベントのリマインダー(通知設定)を同期します。

  • Sync appointment location.
    初期値:オン

    予定の「場所」を同期します。

Add secondary reminder to Google events.

初期値:オフ

Googleカレンダーの予定に2つめの通知設定を追加します。
※Outlookでは作成した予定に対してアラームを1つ設定できますが、Googleでは複数のアラーム(通知)を設定できるので、OutlookからGoogleに同期させる際に強制的に2つめの通知方法をGoogle側に設定することができます。Reminder Type(通知の種類)のプルダウンメニューから3つのうちひとつを選択します。

  • Pop-up(ポップアップ)
  • E-Mail(メール)
  • SNS(モバイル)

同期履歴の初期化 (Repair)

同期をテストする際に活用したいのは、「Repair」タブの「Reset Sync History」ボタンです。

例えば、Outlookの予定表とGoogleカレンダーを同期した後、Googleカレンダー側の予定を全部ないし一部削除した場合、そのまま同期させるとOutlookの予定表が同期によって削除さるので「Reset Sync History」を実行して回避します。

私の場合は「Sync Options」タブで基本となるカレンダーをOutlookにしているので、Outlookの予定表が再度Googleカレンダー側に同期されるといった具合です。