EVO Collaboratorの使い方(12)

同期のリセット

ここでは、EVO Collaborator for Outlook(以下「ECO」)の同期状況(アイテムのリンク状態や新旧を識別するために保存されている情報)をリセットする方法について解説します。

  • この方法はECO導入前の状態にアイテムを戻すものではありません。ECO導入前の状態にもどす場合は、事前にとっておいたバックアップ (エクスポート) ファイルを使って、クラウドおよびOutlookを復元(インポート)してください。
  • 通常利用においてはリセットは必要のない操作です。 このページに書かれている内容はPCの操作に比較的詳しい方向けの内容で、データの削除等を伴う作業ですので自己責任のもと充分に注意しておこなって下さい。
  • 単純にECOの使用をやめる場合はアクティベーションを解除した上で、Windowsのコントロールパネルから通常のアンインストールをおこなってください

予備知識

ECOの同期状況に関するデータや設定ファイルなどは、通常マイドキュメント内の「Evo Collaborator Outlook」フォルダ(以下「ECOフォルダ」)に格納されています。

ECOはこのフォルダに格納されているデータを基に、同期によってクラウドとリンクしているアイテムと情報の新旧を識別しています。

ECOの同期(履歴)データはマイドキュメントフォルダのECOフォルダに格納されています。

ECOフォルダ内には同期プロファイルごとのフォルダ0~100までと、同期ログや設定ファイルが格納されています。

ECOフォルダ内の各ファイルの概要は以下のとおりです。通常は使用しませんので不用意に操作・編集しないようにしましょう。

  • IcsOutlookフォルダ
    0~100までの同期プロファイル番号に対応した同期状況データが格納されています。同期プロファイルの番号から1を引いた数字が対応するフォルダ番号です。プロファイルの設定をしていない番号のフォルダの中身は空になっています。

  • EvoCollaboratorOutlookSettings.log
    「どの同期プロファイルがいつ同期されたか」が記録されたログファイル

  • EvoCollaboratorOutlookSettings
    同期プロファイルの設定情報(閲覧不可)。

  • EvoCollaboratorOutlookSettingsFolderMonitor.log
    「どのアイテムがいつどのように処理されたか」が記録されたログファイル

  • license.dat
    PCに関連づけられたライセンス情報(閲覧不可)

リセット作業の概要

リセット作業をおこなう前に全体の流れを把握しておきましょう。リセット作業は大きく2つの段階に分かれます。

  • 第1段階
    リセット作業ではアイテムの同期状況が記録されたファイルを削除するため、リセット前からクラウドとOutlookに存在する各アイテムのリンク(=対応関係)が解除されます。

    これによってリセット後の同期処理においてクラウド側から同じアイテムが新たにリンクされた状態でOutlookへダウンロードされるため、一時的にOutlook内に同じアイテム(リンクされたものとリンクが解除されたもの)が併存することになります。

  • 第2段階
    第1段階によってOutlook内に生じた併存アイテムのうち「クラウドとリンク済みのアイテム」か「リンクが解除されたアイテム」のいずれか一方を残し、もう一方を削除して整理します。

第1段階

ここからは、連絡先のリセット操作を例に説明していきます。カレンダーとタスクについても同様の手順で操作してください。

操作の前にOutlookは終了しておいてください。

削除したいプロファイルに対応するIcsOutlookフォルダを選択して削除します。なおIcsOutlookフォルダは次回同期時に自動で再生成されます。
Outlookを起動してECOの同期処理が終了してから、CardDAVアクション欄の「ローカルを参照する」アイコンをクリックします。

カレンダーとタスクの場合は CardDAVアクション欄のアイコンをクリックします。

クラウドサービス側のデータがリンクされた状態で新たにOutlook側へ同期され(黒色のアイテム)、リンクが解除されたリセット前から存在するデータ(グレーのアイテム)と併存している状態になっているのを確認します。

第2段階

Ⓐ リンク済みのアイテムを残す場合

第1段階③のローカル参照ウィンドウでリンクが解除されたアイテム(=クラウドとの同期が解除されたグレーのアイテム)を選択して削除します。

キーボードで「Ctrl+G」を押して、グレーのアイテムを全て選択し、右下の「消去」ボタンをクリックします。
併存していたグレーのアイテムが削除され、リセット後にクラウドから同期されたアイテムだけがOutlook内に残りました。

Ⓑ リンクが解除されたアイテムを残す場合(クラウド側の削除)

第1段階③のローカル参照ウィンドウでリンク済みのアイテム(=リセット後にクラウドから再ダウンロードされたアイテム)を選択して削除し、リンクが解除されたアイテム(=リセット前からOutlookに存在するアイテム)をクラウド側に再アップロードしてリンクさせます。

キーボードで「Ctrl+B」を押して、ブラックのアイテムを全て選択し、右下の「消去」ボタンをクリックします。
併存していたブラックのアイテムが削除され、リセット前からOutlookに存在するアイテム だけが残りました。
キーボードで「Ctrl+A」または「Ctrl+G」を押して、グレーのアイテムを全て選択し、ウィンドウ下部の「O2C Outlookからクラウドにコピー」をクリックします。
アップロード先のプロファイルを選択して「Choose」をクリックします。
アイテム数にもよりますがアップロードには時間がかかります。またアップロード中は一時的に画面が「応答なし」になることがありますが、気長に待ちます。

コピーに失敗する場合はいったんOutlookを終了させて、ECOフォルダ内の「Evo Collaborator Outlook Settings Folder Monitor.log」ファイルを削除してから再度試してください。

同期プロファイルをリセットするには

同期プロファイルを削除する場合はプロファイル設定画面で該当のプロファイルを選択し、ウィンドウ下部の「リセット」->「適用」ボタンの順にクリックします。

または「Evo Collaborator Outlook Settings」ファイルから 対応するプロファイル番号のものを選択して削除します。

なお100番はUIに使用する言語の選択状況などが格納されており、削除した場合はECOで使用する言語の選択状況もリセットされます。

license.dat について

「license.dat」ファイルにはECOのライセンス情報が格納されています。このファイルを削除してしまうと、ECOが試用版に戻ってしまうので削除しないでください。

新しいPCを購入してECOを移行させる場合や、PCを購入時の状態に初期化させる場合は、ECOのアクティベーション画面を開き、①古いPCでは「アクティベーションの解除」を行い、②新しいPC(もしくは初期化後のPC)で再度「アクティベーション」させます。

「license.dat」ファイルをコピーする方法では、原則として新しい環境でアクティベーションできません。