Power Toys for Outlook は、Outlook標準の機能では実現できない機能を簡単に利用できるようにする Outlookのアドオンソフトです。
基本的には仕事でOutlookを使っている方向けのソフトで、Outlook標準のエクスポート機能の使い勝手の悪さを「ズバッと」解決してくれるものですが、GmailのPush通知やBCCの自動送信など、個人ユーザーでも便利な機能を利用することができます。
主な特徴
- vCard は Ver2.1とVer3に対応。
- 1ファイル内に一括出力することはもちろん、アイテムごとの分割出力も可能。例えば複数の連絡先を複数のvCardファイルに出力することも、1個のvCardファイルに出力することもできます。
- 文字コード(UTF-8)で出力できるので、Outlook以外の製品にインポートした際に「文字化け」が発生しません。またカレンダーのタイムゾーンは Googleカレンダーで採用されているOlson Time Zoneを使って出力可能です。
ダウンロードとインストール
クリックすると展開します。
ダウンロード
PTOは、日本版公式サイトのダウンロードページ(https://jp.evomailserver.com/download.php) からダウンロードすることができます。
試用版と製品版の区別はありません。Microsoft Office と同様に、ライセンスキーを入力することで製品版に移行するようになっています。また試用期間は1週間で試用期間中の機能制限はありません。
インストール
先ほどダウンロードした「PowerToysOutlook.exe」ファイルをダブルクリックして画面の指示に従ってインストールしていきます。インストール画面は英語表記ですが、PTO本体は日本語表記に対応しているので心配いりません。
PTOを使ってみよう
PTOをインストール後に Outlookを起動すると、画面上部に「Power Toys」というタブが追加されています。PTOの各機能を利用するには、まず「Power Toys」タブをクリックしてください。
画面上部の「Power Toys」タブをクリックして各機能にアクセスします。
画面が英語になっていたら、右上のプルダウンメニューから「日本語」を選択します。
GmailのPush通知(GGNotify)
GmailのPush通知を使うには、GGNotifyのアイコン部分をクリックして、Gmailアカウントを設定します。
GGNotifyはOutlookに設定したメールアカウントとは独立して動作するので、例えば着信通知をOutlookで受けてメールチェックはスマホでおこなうといった使い方もできます。
BCCの自動化(ABCC)
BCCの自動送信機能を使うには、ABCCのアイコン部分をクリックしてBCCの自動送信を発動するための条件を設定します。
条件は「差出人,宛先,件名,本文,添付ファイル名」に対して指定したキーワードに「一致,不一致,含む,含まない」などを設定することが可能で、これらを組み合わせれば、かなり複雑な条件を設定することもできます。
条件を設定する際は、いきなり本番用のアドレスで設定せず、ご自身のスマホ用のメールアドレスなどでテストすることをおすすめします。
連絡先のエクスポート(OCX)
Outlookの連絡先を各種形式でエクスポート(出力)する手順は、① 出力したい連絡先フォルダーの指定、② 出力形式の指定 の2ステップです。
連絡先の出力形式について
vCard3.0 および vCard for thunderbird はそのまま開いても文字化けして見えます。
vCard3.0 および vCard for thunderbirdの .vcfファイルをダブルクリックして Windows連絡先やOutlook連絡先で開くと文字化けして表示されますが、中のデータが破損しているわけではありません。他のアプリケーションやサービスに読み込ませる前に中身を確認したい場合は、Windowsメモ帳などのテキストエディタでvCardファイルを開いて確認してみてください。
予定のエクスポート(OAX)
Outlookの予定を各種形式でエクスポート(出力)する手順は、① 出力したい予定表フォルダーの指定、② 出力形式の指定 の2ステップです。
予定表の出力形式について
Googleカレンダーなどのクラウドサービスにインポートする場合の注意事項
Outlookからエクスポートした予定をGoogleカレンダーなどのクラウドサービスにインポートする際は、エクスポートを実行する前に出力する予定の公開設定を確認してください。
Outlookで非公開設定にしていない予定をGoogleカレンダーにインポートすると、「一般公開」の予定として登録される仕様なので注意が必要です。
タスクのエクスポート(OTX)
Outlookのタスクを各種形式でエクスポート(出力)する手順は、① 出力したいタスクフォルダーの指定、② 出力形式の指定 の2ステップです。
タスクの出力形式について
PTOのライセンス購入
PTOを1週間の試用期間後も継続して利用する場合は、ライセンスキー(アクティベーションキー)を購入する必要があります。
なお、PTOのライセンスは各機能ごとに「ばら売り」もされているので、必要な機能だけ購入することも可能です。
ライセンス購入の際は、以下のクーポンコードを入力するとお得に購入できるので是非利用しましょう。
支払いはPayPal
代金はPayPalのオンライン決済システムを利用してクレジットカードで支払います。
PayPalのアカウントを持っていない場合は、購入画面から新規アカウントを作成することも出来ますが、あらかじめ日本のPayPalサイトで利用登録をしておきましょう。
PayPalをご存じない方は、PayPalの公式ページを参照して下さい。
PayPalは海外では最もポピュラーな決済方法のひとつで、売り手にカード情報を渡さないためダイレクトでクレジットカード決済するよりも安全性が非常に高く、オンラインショッピングなどで広く利用されています。
サイトはもちろんサポートも日本語に対応しています。
購入手順
PTOのアクティベーション
ここでは、PTOの全機能を購入した場合のアクティベーション(制限解除)手続きを例に説明していますが、個別に機能を購入した場合も手順は同様です。
PCの買い替え時や初期化をおこなう際は、アクティベーションの解除をおこなってください。
PTOのメンテナンス
ドキュメントフォルダ内に作られる PTOのデータフォルダについて
PTOをインストールすると、通常、ドキュメントフォルダ内に「Evo Power Toys Outlook」というフォルダが作成されます。
このフォルダ内には、ライセンス情報やGmailのPush通知のログ、BCCの自動送信のログ、PTOの各種設定情報、連絡先等をエクスポートした際に生成されるフォルダが含まれています。
この内、連絡先等をエクスポートした際に生成されるフォルダ以外は削除しないようにしてください。
「export 〇〇」と書かれたフォルダ以外は削除しないこと。
proxy環境下で、ログインIDとパスワードが必要な場合の設定
企業などのproxy環境下にあるPCの場合で、通信時 ※にPTOがネットワークのIDとパスワードを利用できるようにするには、以下の手順で「ProxySettings.ini」ファイルを編集します。
GmailのPush通知機能を使う場合にPTOによる通信が発生します。
- Outlookは終了させておきます。
- Internet Explorer のプロキシサーバー設定でproxyサーバーのアドレスやポート番号等を設定します。
- 前述の「Evo Power Toys Outlook」フォルダ内にある、「ProxySettings.ini」ファイルを開き、UsernameとPasswordの各行に、必要な情報を入力します(※=イコール記号の後ろに入力します)。
- 入力したら、「ProxySettings.ini」ファイルを上書き保存して閉じます。
- Outlookを再起動します。
バージョンアップの方法
PTOのバージョンアップは、新しいバージョンで上書きインストールはせず、いったん古いバージョンをアンインストールしてから新しいバージョンをインストールしてください。
アンインストールは、通常のプログラム同様、Windowsのコントロールパネルから、「プログラムのアンインストール」を開き、一覧から「EvoPowerToysOutlook」を選択して削除します。
バージョンアップの際はライセンスのアクティベーションを解除しなくてもOKです。認証情報は維持されています。
PCの買い替えに伴うライセンスの移行
PTOは、1つのアクティベーションキーに対してPC1台で動作します。
PCを買い替えたり初期化する場合は、前述のアクティベーションの記述を参考に、アクティベーションキー入力画面を開き、アクティベーションを解除してから、新しいPC(または初期化後のPC)でPTOをインストールし、アクティベーションキーを入力してください。
サポートを受ける
PTOは海外の製品ですが、サポートへの質問は日本語で送ることができます。
製品に関する質問等がある場合は、日本版公式サイトのサポートページから必要事項を入力して質問してみましょう。
返信は英語ですが、Google翻訳で理解できるレベルです。しかも、英語の分からない部分を伝えれば、もう少しかみ砕いて説明してくれたりもします。
サポートのレスポンスはかなり早く、質問に対して丁寧に返事を書いてくれますので、海外のPCソフトウェアを初めて購入する方でも安心です。
以上、Power Toys for Outlook の使い方でした。