Windowsでスリープ復帰後にすぐまたスリープする場合の対処法

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タスクスケジューラで何らかのタスク(定期バックアップ等)を実行するためにスリープを解除している場合や、予約実行系のアプリ(録音・録画等)でスリープを解除する設定をしている場合に、スリープからは復帰するものの2分程度でスリープしてしまい、目的のタスクが中断(予約失敗)することがあります。

このような場合は Windowsの「システム無人スリープタイムアウト」の設定の調整で解決する可能性があります。

システム無人スリープタイムアウトとは

システム無人スリープタイムアウトとは、大雑把に言うと ユーザーの積極的な物理操作によらないシステム側の設定によるスリープ解除(タスクスケジューラ、Wake On LAN、マウスに触れてしまった etc.)のタイミングを起点とした再スリープまでの時間のことで、通常の「電源とスリープ設定」とは異なる隠し設定となっています。

なお、ラジオ録音などのアプリでは、一般に予約録音実行中のスリープを抑制するように作られているため、予約失敗の原因は別にある可能性もあります。

設定方法(コマンドプロンプトを使う方法)

システム無人スリープタイムアウトの時間を調整して 予約実行中のスリープを抑制するには以下の手順で操作します。

(所要時間:約2分)

  1. コマンドプロンプトを起動

    スタートボタンの隣にある検索ボックス(または検索アイコン)で cmd と入力し、表示された検索候補から コマンドプロンプト をクリックします。

  2. powercfgコマンドを実行

    コマンドプロンプトが開いたら画面に powercfg -attributes SUB_SLEEP 7bc4a2f9-d8fc-4469-b07b-33eb785aaca0 -ATTRIB_HIDE と入力(Ctrl+Vで貼り付けOK)し、Enterキーを押して実行すると、隠し設定が有効化(表示)されます。

    Ctrl+Cでコピペできます。

    隠し設定を有効化(表示)する時に入力するコマンド
    powercfg -attributes SUB_SLEEP 7bc4a2f9-d8fc-4469-b07b-33eb785aaca0 -ATTRIB_HIDE
    
    隠し設定を無効化(非表示)する時に入力するコマンド
    powercfg -attributes SUB_SLEEP 7bc4a2f9-d8fc-4469-b07b-33eb785aaca0 +ATTRIB_HIDE
  3. 電源プランの編集に関する設定画面を開く

    Windowsのスタートボタン > 歯車アイコン(設定アプリ)を開き、検索ウィンドウに 「電源プランの編集」と入力して表示される候補から、電源プランの編集 をクリックして開きます。

    スタートボタンの右側にある検索ボックス(虫眼鏡アイコン)で「電源プランの編集」と入力して開くこともできます。

  4. 詳細な電源設定の変更を開く

    電源プランの編集画面が開いたら「詳細な電源設定の変更」と書かれたリンクをクリックします。

  5. システム無人スリープタイムアウトの時間を調整

    電源オプションのウィンドウが開いたら、スリープ > システム無人スリープタイムアウト の順に展開し 既定値の2分を適宜の時間(例:20分。0分はスリープ無効)に変更します。設定が終わったらOKボタンをクリックして作業完了です。

    ノートPCなどでは「バッテリ駆動」と「電源に接続」の環境別に時間を設定できますが、通常は電源に接続時の方だけ設定しておけば充分でしょう。

システム無人スリープタイムアウトの設定値を決めるコツ

システム無人スリープタイムアウトと通常スリープ(離席などで一定時間無操作状態が続いたときのスリープ)との関係は以下のようになっています。

  • システム無人スリープタイムアウトの時間が通常スリープの設定時間よりも長い場合、離席などで一定時間無操作状態が続いたときでも、システム無人スリープタイムアウトの時間が経過するまでスリープに移行しない。

  • システム無人スリープタイムアウトの時間が通常スリープよりも短い場合、離席などで一定時間無操作状態が続いたときは、通常スリープの設定時間どおりにスリープに移行する。

従って一般的な使い方においては、システム無人スリープタイムアウトの設定値は通常スリープの設定時間以内に収めると意図した省電力設定になります。通常スリープの設定時間よりもシステム無人スリープタイムアウトの時間が長い場合、PCがスリープしなくなったと勘違いする原因になるので注意しましょう。