Mio VELO レビュー ~ シンプルなBluetooth対応 リストバンド型心拍計

最近、ダイエットの記録にArgusを使うようになって、リストバンド型の心拍計を Polar A360からArgusでも使える Mio VELO に乗り換えたので、今回はそのレビューをお届けします。

Mio VELOの概要

Mio VELO は、手首に装着して継続的に心拍数を計測できる心拍計で、ANT+ と Bluetooth を使用して、スマホ、サイクルコンピュータといった互換性のある機器へ心拍数と自転車のセンサーデータを送信することができるシンプルなデバイスです。

純正のスマホアプリ Mio GO app を使ってエクササイズを記録することはもちろん、他社製のフィットネスアプリを利用することもできる汎用性の高さが魅力です。

パッケージ・同梱品

紙のパッケージの中に硬いプラスチックで本体が保護されている状態。
海外製品ですが正規輸入代理店で購入したので、1年間の保証書が別添されていました。
余計なものはほとんど入っていません。
簡易説明書と保証内容の説明は日本語で確認できます。
ランニングとサイクリング時で推奨する装着方法が異なります。
充電クレードルは本体と磁石で接続できるようになっています。USBコネクタはクレードル背面に畳んで収納できます。

本体以外の同梱品は、USBポートにつなぐタイプの充電クレードル、多言語対応の簡易説明書、保証内容の説明、装着のコツが書かれたリーフレットです。

保証は海外の本家 Mio Globalから直輸入したのでない限り、国内の販売代理店がおこなうので、並行輸入品などには注意が必要です。

Bluetooth製品を扱いなれている人なら簡易説明書だけでもすぐに使い始めることができると思いますが、詳しい取扱説明書が必要な場合は、日本の正規代理店のサポートページからPDFファイルでダウンロード可能です。

Mio VELO 本体

シリコン製のバンドの中に計測用のユニットがはめ込まれているため、時計のように凹凸がなく、運動の妨げにならないデザインになっています。
留め具部分はプラスチック(ABS樹脂)で、バンドの長さの範囲で好きな位置で留めることが可能です。大は小を兼ねるタイプ。
バンドの先端がブラブラしないように、穴に押し込んで固定できます。
計測用のユニットをバンドから外したところ。お手入れも簡単です。
Bluetoothなどの認証ロゴは計測用のユニットをバンドから外すと確認することができます。
操作するボタンはたったの1カ所で、ペアリングと電源のON・OFFをする時にしか使いません。

Mio VELOは Mio LINKのようにバンドの色やサイズのバリエーションがなく、ブルーのLサイズしかありません。

しかし、運動の時しかつけないことと、装着位置が腕時計と異なり、手首よりも肘寄りであることから、腕の細い人でも使用に問題はないと思います。

なお、Mio VELOおよびLINKのカタログ値では、 S/Mサイズ:121-175mm、Lサイズ:150-208mm になっています。

充電クレードル

クレードルに乗せるときは金属端子どうしが合わさるように注意します。
クレードルに乗せると本体のLEDが点灯します。
クレードルのUSBケーブルは短いので、私は別途変換アダプタ―とUSBケーブルを用意しました。

Mio VELOの充電は付属のクレードルに乗せておこないます。クレードルにはマグネットが仕込まれているので本体を近づけると簡単に接続ができるようになっています。

残念ながら充電器は付属していないので、クレードルに収納されているUSBケーブルを手持ちのUSB充電器等に繋ぐ必要があります。

本体にプラグを差し込まないで充電できる点はとても良いのですが、クレードルについているケーブルの長さが短い(約4cm)ので取り回しがしにくいのが残念なところです。必要に応じて別途USBの延長ケーブル等を用意しましょう。

本体のLEDで心拍数のレベルや動作状況がわかる

取説より

Mio VELOではアプリを使わなくても本体のLEDの点滅する色で、現在どの辺の心拍数ゾーンにあるかやバッテリーのレベルを知ることができます。

LEDの色や点滅パターンの意味については 日本の正規代理店のサポートページからPDFファイルで確認できるので説明を省きますが、実際の色味は以下のとおりです。初めて使う時に、おそらく説明書のシアン~緑の区別がつきにくいと思いますので参考にして下さい。

ライトブルー・シアン
黄色
ピンク

装着感・バッテリーの持ち

バンドにたくさんの穴が開いていて肌に密着する面積が少ないためか、汗をかいても気になりにくいです。Lサイズなのでややゴツイ感じはしますが、ベルトやバックル部分もしっかりとした造りになっているので耐久性は高そうです。

Mio VELOおよびLINKのバッテリーの持ち時間はいずれも連続使用で最大8時間程度と、今どきのアクティビティトラッカーの中では長くありませんが、トレーニングの時だけ装着することを考えれば、1日1時間運動しても1週間はもっているので、個人的には問題ありませんでした。

むしろ単機能がゆえに故障のリスクが低く陳腐化のしようがないこと、多くの機器との接続互換性があることが Mio VELOおよびLINKの最大のメリットであるといえます。

Mio VELOの精度

メーカーのFAQによれば、

Mioの光学式心拍はEKG心電図の99%の正確性で一致しており、業界随一の正確性です。

FAQ

とのことですが、実際に使用してみて確認してみました。

私が通うスポーツクラブで使っている Cybexのアークトレーナーやトレッドミルを使って、マシンのディスプレイに表示される心拍数と、Mio VELOの測定値をArgusに表示させたものを比較してみたところ、ほとんど誤差がありませんでした。

使用感としては、Polar A360を使っていた時よりも安定性は1段上のレベルです。

もちろんセンサーの性能差を正確に比較する手段がないので、こっちの方が高性能と断言することはできませんが、もしかするとA360などのスマートウォッチタイプは手首につけて測定するのに対して Mio VELOおよびLINKは装着位置が異なるために計測時の安定性が高いのかもしれません。

結論としては、心拍計の精度についてはとても満足できるレベルでした。

純正アプリについて

純正アプリは、「Mio GO」と「Mio PAI 1.0」に対応していますが、Mio VELOおよびLINKを使うなら、心拍ゾーンの設定やGPSトラッキング、自転車のスピード・ケイデンス表示、ファームウェアアップデートなどが可能な Mio GOアプリの方がよさそうです。

ちなみにMio PAIは活動量をスコア化して表示するヘルスケアアプリで、Mioのアクティビティトラッカー(睡眠時間や歩数なども計測するタイプ)向けに開発されたものなので、Mio VELOの性質(心拍計測のみ)を考えると、Mio PAIを使うメリットはほとんどなさそうです。

純正アプリはいずれも英語表記で、各アプリストアでもあまり評価が高くありません。

Mio GO アプリを使った Mio製品のカスタマイズ方法等は、Mio Global公式の Youtubeチャンネルに各種動画が掲載されているので参考にして下さい。

参考

How-To Videos – Mio Global on Youtube

冒頭でも述べた通り、私はArgusで心拍数のリアルタイム測定をするために Mio VELOを購入したので、今のところ Mio GOアプリすら試していないのですが、いずれ、ANT+のスピード・ケイデンスセンサーを買ったら Mio GOアプリを試してみたいと思います。

以上、Mio VELOのレビューでした。