脱GoogleのためのNAS活用ガイド(6)

OpenVPNアプリの使い方

NASからOpenVPN用の証明書をダウンロードしたら、次はNASにアクセスする端末にOpenVPNアプリを導入します。アプリは iOSAndroid、Windows、Mac版など複数のOS向けに無料で提供されています。

OpenVPNアプリの基本的な使い方は以下のとおりです。

(所要時間:約5分)

ここでは iPhone版を例に解説しますが、アプリに証明書をインストールして接続するという作業フローは同じです。

  1. アプリをインストールして起動

    アプリストアからOpenVPNアプリをインストールして起動し、通知をONにして利用規約に同意すると初回起動画面が表示されます。

    アプリストアで「OpenVPN」を検索してインストールします。
    アプリのインストール
    基本的に通知がされることはありませんが、一応許可しておきます。おこのみでどうぞ。
    通知の許可
    Agreeをタップして個人情報保護に関するポリシー等が記載されている利用規約に同意します(必須)。
    利用規約の同意
    初回起動画面が表示され、アプリに証明書をインストールする準備が整います。
    初回起動画面の表示

    利用規約は英語で書かれているので、気になる方はブラウザで公式サイト(https://openvpn.net/data-collection-use-and-retention/)をチェックしてみてください。

  2. ZIPファイルから証明書を取り出す

    PCでNASからダウンロードしたOpenVPNの証明書入りZIPファイルを解凍して ca.crt ファイル(証明書)と openvpn.ovpn ファイル(構成情報)の2つを取り出しておきます。

  3. スマホに証明書とVPN構成ファイルを転送する

    PCのiTunesとiPhoneを接続し、ファイル共有 > OpenVPN を開き、ca.crt ファイルと openvpn.ovpn ファイルの2つをドラッグアンドドロップしてiPhoneに転送(保存)します。

  4. プロファイルのインポートとVPN構成の許可

    必要なファイルをiPhoneに転送すると、OpenVPNアプリがファイルを自動検出してプロファイルのインポート画面が表示されます。画面の指示に従ってVPNユーザー名とパスワードを入力すると、OpenVPNアプリとOSが自動的に構成されます。

    接続するNAS(myQNAPcloud名)の下にあるADDをタップします。
    プロファイルのインポート
    NASのQVPN Serviceアプリで設定したVPNユーザー名とパスワードを入力し、右上のADDをタップします。
    ログイン情報の入力
    OpenVPNアプリが、iOSのVPN接続を構成するための許可をします。なお、このダイアログメッセージは一般的な文言なので問題ありません。
    VPN構成を許可
    OpenVPNアプリの接続先リストに、NASが追加されたら設定完了です。
    接続準備完了
  5. スイッチONでVPN接続

    OpenVPNアプリの接続スイッチをONにするとVPN接続完了です。自宅内で設定している場合は スマホのWi-FiをOFFにしてから接続しましょう。

    VPN接続リストのスイッチをONにすると初回だけ接続確認のダイアログが出ます。
    スイッチON
    VPN接続に成功するとスイッチが緑に変化し、通信速度や量などの詳細情報を確認することができます。
    接続完了
    スイッチをOFFにすると切断を確認するダイアログが出ます。以後確認が不要なら、チェックを入れてからOKをタップします。
    切断時のダイアログ

    自宅のように スマホがNASと同一ネットワーク内にいる時はVPNで接続することができないので テストではWi-FiをOFFにします。外出先であれば 4G、5Gはもちろん、Wi-FiからもVPN接続可能です。

PCに残っているOpenVPNのZIPファイルおよび ca.crt ファイルと openvpn.ovpn ファイルは 万が一流出するとセキュリティリスクとなります。スマホでの接続テストまで終わったら必ずPCから削除しておきましょう(必要になった時はNASから再ダウンロードします)。

この後は、自宅のWi-FiやVPNでNASに接続している状態でも使える スマホ用の音楽アプリとファイル管理アプリを紹介します。