ここではNASと組み合わせることで とても便利になる美しさと機能を兼ね備えたスマホアプリをいくつか紹介します。これらのアプリは自宅でNASに接続するように設定してしまえば、外出先ではOpenVPNアプリのスイッチをONにするだけで自宅にいるのと同じように音楽や写真を利用できるスグレモノです。
これらのNAS対応アプリを設定する際のポイントは、NASのアドレス欄に NASのコンピューターネームではなく、あらかじめ固定したローカルネットワークのIPアドレス(例:192.168.1.x)を指定することです。
NASへの接続情報を正しく入力しているはずにもかかわらず「フォルダが見つからない」とか「アクセスが拒否されました」とかのエラーが出る場合は、こちらを参考にユーザー権限を再度確認してみましょう。
音楽再生
Flacbox
Flacbox は FLAC, ALACといった無劣化・高音質のフォーマットにも対応した音楽再生アプリで、NASはもちろん、端末内ストレージ、GoogleドライブやOneDriveなどのクラウドストレージにも対応しています。
今はなきGoogle Play Musicに近いライブラリのジャケット表示や、イコライザー付きプレイヤーのUIが使いやすく、標準のダークテーマ以外にも白を基調としたライトテーマが用意されているので、プレイヤーのデザインを気にする方にもおすすめです。通信量節約のためのオフラインモード(ダウンロード)や一時キャッシュなどの快適機能にも抜かりがありません。
一方で、一部の操作に慣れが必要なことや、設定画面のわかりにくさ、初回のライブラリ同期処理に時間がかかること、広告表示(1回課金で解除可能)はマイナスポイントです。
他には、Flacboxとはやや趣の異なる高機能な音楽プレイヤーアプリとしてMusicStreamerというのもあります。こちらはライブラリ同期処理が高速なこと、ライブラリ内のジャケットサイズをピンチズームで調整したりできます。200曲まで登録できるお試しライト版もあるので興味のある方は試してみてください。また私は試していませんが、CloudBeatsというiOS版とAndoroid版の両方で提供されているアプリも使えそうです。
動画再生
nPlayer
nPlayer は 多くの動画フォーマットに対応しているメディアプレイヤーで、すっきりとしたデザインのUIと軽快な動作、ジェスチャー対応、お気に入りフォルダ、プレイリスト、オフライン用ダウンロード、キャスト対応など、NAS内の動画を快適に見るための機能はひと通りそろっているお気に入りのアプリです。テーマはダークテーマとライトテーマに加えて好みの配色をカスタム可能。
動画での利用がメインとなりますが、音楽ファイルの再生や画像ファイルを表示・スライドしたり、動画や画像フォルダをグリッド表示にすれば動画以外の用途でも活躍します。
nPlayer のNAS設定
写真管理・文書管理
PhotoSync
PhotoSyncは、Googleドライブ等の各種クラウドストレージをはじめ、Wi-Fi対応デジカメ、NASやFTP、WebDAVといったように多様な記憶スペースと連携できるアプリです。
NASとあわせた運用では、VPN接続を使って写真のアップロード・ダウンロードをするといった基本的なことも可能ですが、自宅のWi-Fi圏内に入った時に、指定したNASフォルダにスマホ内の写真を転送&転送済み写真の削除まで全自動でやってくれる機能がかなり便利で、有料アプリですが一度使うと手放せなくなります。
PhotoSync のNAS設定
FE File Explorer
FE File Explorer は 超がつくほど軽快なファイル管理&ビューワーで、代表的なクラウドストレージやNAS、コンピューター、FTP、WebDAV等々と接続できる定番アプリです。
基本的にはWindowsのエクスプローラーの様に、フォルダにアクセスしてファイルを開いたり整理したりするといった利用スタイルなので、たくさんの動画や音楽を効率的に楽しむには上で紹介したような専用アプリにかないませんが、1つのファイルを開くスピードはピカイチで、写真はもちろん、WordやExcelファイル、PDFファイルも驚くほどの速さで表示してくれます。
編集が不要ならMicrosoftやAdobeの純正アプリで文書ファイルを開くよりもFE File Explorerで見た方が快適かもしれません。アプリ自体にWordやExcelの編集機能はないので、その時はこのアプリから別のアプリに転送したり、スマホ内のフォルダに直接ダウンロードしたりして作業します。