脱GoogleのためのNAS活用ガイド(5)

NASのVPNサーバー(OpenVPN)を有効にする手順

ここまでの作業で、QNAPのNASを外部から利用するための一般的な環境が整いました。いよいよNAS上のVPNサーバーを有効にしていきます。

QNAPで利用できるVPNサーバーは、PPTP、OpenVPN、L2TP/IPSec といった代表的な規格に加え、最新モデルでは独自の QBelt と呼ばれる方式に対応していますが、今回は設定や利用が簡単なOpenVPNを利用します。

NASのVPNサーバーを有効にするにはQVPN Serviceアプリを使って以下のように操作します。

(所要時間:約10分)

あらかじめ QTS のApp Center アプリから QVPN Service をダウンロードしてインストールしておいてください。解説で使用しているQVPN Serviceは バージョン 1.x です。お使いの機種によっては バージョン2.x 系の場合がありますが、作業すべき内容は同じです。

  1. VPNユーザーの新規追加

    QVPN Service アプリの画面左メニューで「権限設定」を開き、「VPNユーザーの追加」ボタンをクリックします。

  2. ユーザーとVPNの種類を選択

    作成済みのNASユーザー一覧から、VPN接続を許可するユーザーを見つけ、OpenVPN にチェックを入れて「適用」ボタンをクリックします。

    参考:外部アクセス用のNASユーザーとフォルダを構成する

  3. ユーザー一覧をチェック

    VPNユーザー一覧に追加したユーザーとVPNの種類が正しく反映されているか確認します。

  4. VPNサーバーの有効化と証明書をダウンロード

    画面左メニューからOpenVPNを選び、「OpenVPNサーバーを有効にする」にチェックを入れ「適用」ボタンをクリックしたらVPNサーバー(OpenVPN)の起動が完了です。最後に「証明書のダウンロード」をクリックして証明書入りのZIPファイルをダウンロードしておきます。

    OpenVPNサーバー画面のオプションはデフォルトのままで問題ありませんが、クライアントの最大数(VPNで一度に接続できるユーザー数)や暗号化の強度はお好みで変更しても良いでしょう。また、後でオプションの設定値を変更した時や、VPNユーザーのアクセス権限を変更した時は「適用」と「証明書をダウンロード」を再実行してください。

この後は、ダウンロードした証明書ファイルを使ってスマホのOpenVPNアプリを設定します。