カレンダー・連絡先・タスクをGoogle、Yahooなどと同期する

パソコンのOutlookで管理しているカレンダーや連絡先、タスクを Google、Yahoo、Outlook.com、iCloud などのクラウドサービスと同期するソフトの中から、実用性や安定性に優れた人気の4製品を比較しました。なお、各ソフトの使い方についても詳しく解説しているので、そちらもあわせてご覧ください。

Outlookとクラウドサービスを同期する方法

パソコンのOutlookとGoogleカレンダーなどのクラウドサービスを双方向で同期する方法には、

  • エクスポートとインポートによる手動同期
  • microsft flow を使った同期
  • 専用ソフトによる自動同期

の3種類があります。

手動同期ならお金はかかりませんが、ある一時点の情報しか同期できないので、複数の端末で最新の情報を保つためにはその都度エクスポートとインポートをする必要があり面倒です。また、 Microsoft flow を使った同期 はコンピューターの上級者向けでお手軽さはありません。

簡単な設定で双方向の自動同期ができる専用ソフトは、上記のデメリットを解決してくれる方法です。

専用ソフトによる自動同期のメリット

同期させたいクラウドサービスのログイン情報を入力して簡単な初回設定をおこなうと、自宅と会社のPCやスマホなど、全ての端末から常に最新の情報を利用することができるようになります。

ある端末でおこなった新規作成・編集・削除が別の端末に自動で反映されるので、PCとスマホで予定の内容が異なってしまう心配もありません。また同期によって情報が各端末やクラウドに保存されるので、万が一の際の簡易なバックアップとしても役立ちます。

OutlookとGoogleを同期するソフト(アプリ)

OutlookとGoogleを同期するためのソフトは数多く存在しますが、連絡先やスケジュールといった大切な情報を取り扱うものとして、以下のポイントを押さえているものをピックアップしました。

  • ひとつのソフトで、カレンダー・タスク・アドレス帳 の3つが同期出来る

  • 比較的簡単に使えるツールであること(設定が簡単であるもの)

  • 開発元の素性がしっかりしているもの

  • レスポンスの良いメールサポートが提供されているもの

  • こまめにアップデートがされているもの

それでは順にみていきましょう。

ここで取り上げているソフトの最新バージョンはOutlook 2019/Office365 に対応していますが、最新の動作環境など詳細情報は各ソフトの公式サイトでご確認ください。

EVO Collaborator for Outlook (ECO)

画像開発元価格試用版対応クラウド設定画面
eco_logo_squareProsperwave2,980円/1PC1週間(機能制限なし)

Google
iCloud
Yahoo!Japan
Toodledo 他27

日本語

EVO Collaborator for Outlookは CardDAV/CalDAV 方式による同期を実現する Outlookのアドインです。 カレンダーやタスク・連絡先を GoogleとOutlookの間で丸ごと同期させることができます。

Outlookの分類項目でフィルタリングしたり カレンダーの同期範囲を指定するなど 複雑な同期設定はできませんが、多くのユーザーにとっては 必要十分な機能を備えています。

購入後は 通常の製品アップデートはもちろんメジャーバージョンアップが無料で提供され、常に最新版を使い続けることができるため、他の同期アプリに比べてコストパフォーマンスは最強です。

また、日本の市場を意識して作られており、日本のYahoo!カレンダーと同期できる点や、設定画面も日本語に対応している点も魅力です。

CompanionLink for Outlook

画像開発元価格試用版対応クラウド設定画面
cl_logo_squareCompanionLink
Software
39.95ドル/3PC2週間(機能制限なし)

Google
Outlook.com
Office365
DejaCloud

ほぼ日本語

CompanionLinkは Outlookの同期に関しては老舗的なソフトウェアで 120万ダウンロードを超える利用実績と安定した同期性能、直観的でわかりやすい設定画面に定評があります。

機能面では、Googleとの高速&リアルタム同期と 詳細な同期制御(例えばOutlookの分類項目を使って同期内容をフィルタリングしたり、Google連絡先をグループ分けしたり)が可能で、 Googleとの親和性の面では「同期上級者」も満足できる機能と性能を兼ね備えています。

また、純正のシステム手帳アプリ「DejaOffice」と組み合わせることでGoogleを使わなくても USB, Wi-Fi 経由でスマホとOutlookを同期させることもできます。

コスト面では1ライセンスで3台までのPCにインストール可能であること、購入後18か月間はメジャーバージョンアップを含めて最新版を利用できるのでお買い得感があります

Sync2

画像開発元価格試用版対応クラウド設定画面
sync2_logo_square4Team Corporation59.95ドル/1PC2週間(機能制限なし)

Google
Outlook 同士

英語

Sync2は 会社と自宅といったような 離れたPCにインストールされたOutlook上のデータを同じ状態にする 「データ同期ソフト」です。 もちろん、Googleのカレンダー, 連絡先, タスクとの同期も可能で、カレンダーなど同期の詳細設定についても、画面がこなれた感じで好印象です。

最大の特徴は、USBメモリやネットワークフォルダ, FTPを使って、複数のOutlookを完全同期(メモやローカルのメールも!)してくれる点です。

1年更新のサブスクリプション的なイメージで、他の製品に比べてランニングコストは高い印象がありますが、 セキュリティ上の理由などでGoogleなど無料のクラウドサービスを使いたくない方は検討の余地があるでしょう。例えばDropbox Pro (Plus)と組み合わせれば、クラウドの利便性とセキュリティの要件を満たしたOutlookの同期環境が手に入ります。

gSyncit

画像開発元価格試用版対応クラウド設定画面
gsyncit_logo_squareFieldston Software19.99ドル/1PC期間制限なし
(機能制限あり)

Google
Toodledo
Dropbox
Evernote 他16

英語

gSyncitは 対応サービスが比較的多く、細かい同期制御が可能なOutlookのアドインです。その分設定項目が多いことと、画面表示が英語なので、ややとっつきにくい印象を受けるかもしれません。最初に支払うコストが一番安いのも魅力です。

Googleとの同期だけでなく、Toodledoをはじめ、Nozbe(ノズビー)や、Pocket Informant OnlineなどのGTD関連のクラウドサービスに対応しています。

前述のCompanionLinkは、純正のDejaOfficeというモバイルアプリや DejaCloudという独自のクラウドサービスと連携して Outlookのメモを活用できますが、gSyncitは OutlookのメモをGoogleドライブと連携できます。


どの同期ソフトが良いかというのは、求める機能や同期させたいクラウドサービスなどによって異なるので、やはり実際に試して頂くのが一番です。とはいえ、全部試すのは効率が悪いので

  • 徹底したコスパ重視の方やYahooカレンダーを同期したい方
    ランニングコストのかからない EVO Collaborator

  • パソコン操作が苦手な方やMacユーザーの方
    簡単高機能な CompanionLink

  • 同期項目を徹底的に細かく制御したい パソコン上級者の方
    gSyncit

を目安に試用版を使ってみると良いでしょう。

初めて同期ソフトを使う方は、少し難しいという印象を持つかもしれませんが、一度設定してしまえば、快適な「同期ライフ」が待っています。同期初心者の方、パソコンが苦手な方も 怖がらずに是非チャレンジしてみて下さい。