Outlookを使い始めるには、メールアカウントのセットアップが必要です。プロバイダメールをご利用の場合は、サポートページに詳しい説明があると思いますが、フリーのメールサービスについては図説しているページが見当たりません。
ここではYahooメール、Gmail、Outlook.comメールについて事前準備からOutlookでの具体的な設定手順、さらにはIMAPで使う場合の最適化方法などについて説明します。
メールの受信方式について
メールの受信方式は、POP接続、IMAP接続、Exchangeの3種類があります。一般に個人向けのメールサービスではPOPとIMAPが提供されていますが、個人でメールをPCやスマートフォン間で同期して使う場合は、IMAP接続が適しています。
POP3 は、オフラインのメール処理をサポートするように設計されています。POP3 では、クライアント側でサーバーにメールを残す設定となっていない限り、電子メール メッセージはサーバーから削除されてローカルの POP3 クライアントに格納されます。このため、データの管理とセキュリティの責任はユーザーが負うことになります。POP3 では、予定表、連絡先、仕事などの高度なコラボレーション機能は使用できません。
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IMAP4 ではオフラインとオンラインのアクセスが提供されますが、POP3 と同様に、予定表作成、連絡先、およびタスクなどの高度なコラボレーション機能は利用できません
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Exchange ActiveSync は、待機時間が長く帯域幅が狭いネットワークで機能するように最適化された Microsoft Exchange 同期プロトコルです。HTTP および XML に基づくこのプロトコルにより、携帯電話が Microsoft Exchange を実行しているサーバー上の組織の情報にアクセスできます。Exchange ActiveSync を使用すると、携帯電話ユーザーは、電子メール、予定表、連絡先、およびタスクにアクセスできるようになります。また、オフライン作業の間も継続してこの情報にアクセスできます。
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Step1:フリーメール側で事前準備をしよう
プロバイダメールの場合と異なり、Yahooメール・Gmail・Outlook.comメールをOutlookに設定するには、あらかじめブラウザで各メールサービスにログインしてフリーメール側の設定を一部変更する必要があります。
また、GoogleやMicrosoftのアカウントで2段階認証を有効にしている場合は、アプリパスワードの作成が必要となるケースがあります。
各フリーメールでの事前準備の詳しい手順については以下の記事を参照してください。
OutlookにOutlook.comをExchange Active Syncで設定する場合は特別な事前準備は必要ありません。
Step2:Outlookにフリーメールを設定しよう
事前準備が済んだら、Outlook側でメールアカウントをセットアップします。Outlookに設定したいフリーメールと接続方式に応じて以下の記事を参照してください。
Yahooメール
Outlook2019以降はYahooメール(IMAP)設定時の動作が大幅に安定して使いやすくなりました。
Gmail
Gmailの設定は基本的にメールアドレスとパスワードだけの入力で完了するので簡単です。なお、GmailとOutlookはメールの管理方法が異なるため、IMAPで接続する場合は追加の調整が必要になる場合があります。
Outlook.comメール
Outlook2019になってOutlook.comとの同期は安定感が格段に向上しました。おすすめは メールだけでなく予定表・連絡先・タスクも同期できる Exchange Active Sync ですが、メールだけ使いたい場合は IMAPまたはPOPを選択してください。
Step3:設定したメールアカウントの微調整をしておこう
Outlook(Office365/2019)では、フリーメールに関する自動設定の精度が向上したようで、基本的には初期値のままでも問題なく動作しますが、メールの差出人の表示名や返信先アドレス、送信済みメールの取り扱いなど一部微調整が必要な場合があります。
必要に応じて以下の記事の「アカウント名と同期の設定(主に差出人の表示名とサーバーの動作設定)」の箇所を参考に、微調整をおこなってください。
Step4:カレンダー・連絡先・タスクを同期するには
メールだけでなく、Outlookのカレンダー・連絡先・タスク(TODO)をGoogleやYahooと同期するには Outlookの同期アドインを使うと便利です。