Enpassの使いかた

設定メニューの概要

Enpassは初期セットアップと基本操作をマスターすれば、アプリの設定を変更しなくても使えますが、ご自身の利用スタイルや環境に応じてお好みで設定を変更することが出来ます。

どの設定がベストかはそれぞれ異なりますが、初心者の方はいきなり変更をせずに、Enpassの使い方をひととおり理解したうえで最後に調整することをお勧めします。ここでは、私の設定例を使ってEnpassの設定メニューを簡単に見ていきましょう。

設定メニューには、アプリ右上の  設定ボタン(スマホなら画面下部の設定タブ)からアクセスします。

一般

アプリの起動や動作に関する設定をおこないます。

クリックすると展開します。

デスクトップ版

システムトレイにアプリを最小化

ウインドウを閉じた時にアプリを終了せずにタスクトレイに格納してバックグラウンドで待機します。

システムの起動時に自動的に開く

PCの起動と同時にEnpassを起動して待機します。

すべてのアイテムで検索

検索ウィンドウでの検索時に、サイドバーで選択しているカテゴリやタグの位置にかかわらず、すべてのアイテムを検索対象に含めます。オフにしているときはサイドバーで選択しているカテゴリ等の範囲で検索します。

いつもドックモードでアシスタントを作動
Enpassアシスタント

ブラウザのツールバーやホットキー、タスクトレイからアシスタントを起動した際、ウィンドウ右上の×印で閉じるまでアシスタントウィンドウを保持します(ドックモード)。オフにするとアシスタントの外側をクリックでアシスタントは自動で閉じるようになります。

システム全体のホットキー

Enpassアシスタントを起動するためのショートカットキーをカスタマイズできます。デフォルトではCtrl + Alt + Eでアシスタントを起動できますが、アシスタントを起動した状態でにCtrl + E を押すことで メインウィンドウに切り替えることも出来ます

モバイル版

音声のロックを解除

Enpass起動時のアンロックで効果音を鳴らします。

Spotlight検索(iOS)

EnpassのアイテムをSpotlight検索の候補に含めます。

ウェブサイトアイコンを使用

Webサイト側で用意しているファビコンをアイテム表示用のアイコンに使用して視認性を高めます。

サブタイトルを使用する

アイテムのリスト表示でタイトルの下にアイテム内の最初のフィールド値(通常はユーザーID)を表示します。オフにするとタイトルのみ表示されます。

リンクを開く場所

複数のブラウザがインストールされている場合にEnpassのアイテム内のリンクから起動するブラウザを指定します。

ボールト

ボールトの追加・削除に関する操作をおこないます。複数のボールトがある場合はボールトの優先表示やアイテムの保存先に関する設定項目が追加されます。

クリックすると展開します。

デスクトップ版

常にボールトにアイテムを保存する

Enpass内に複数のボールトがある時に、アイテムの新規作成時の保存先を指定します。毎回保存先を訪ねさせたり、サイドバーで現在選択中のボールトを使用するようにもできます。

ボールトリスト

Enpass内にあるボールトのリストが表示されます。各ボールトをクリックするとボールトに関する詳細な設定や操作を実施できます。

詳しい操作方法は こちら の記事を参照してください。

モバイル版

常に開く所

Enpass内に複数のボールトがある時に、アプリ起動時に表示するボールトを選択します。特定のボールトを指定することも、すべてのボールトを統合して表示させることもできます。

常にボールトにアイテムを保存する

Enpass内に複数のボールトがある時に、アイテムの新規作成時の保存先を指定します。毎回保存先を訪ねさせたり、現在選択中のボールトを使用するようにもできます。

ボールトリスト

Enpass内にあるボールトのリストが表示されます。各ボールトをクリックするとボールトに関する詳細な設定や操作を実施できます。

詳しい操作方法は こちら の記事を参照してください。

セキュリティ

ユーザーがデバイスのEnpassのアプリにアクセスする際のセキュリティに関する設定をおこないます。

クリックすると展開します。

デスクトップ版

マスターパスワードを変更

アプリを開いたりプライマリボールトのアンロック、セカンダリボールトの変更や削除に使用するマスターパスワードを変更します。

オートロックする時

デバイスへの物理的な不正アクセスによる情報流出を防ぐために、指定した条件(タイミング)でアプリをロックします。※アプリの日本語訳が少しおかしいです。

  • メインウィンドウが閉じられました
    メインウィンドウを閉じると同時にロックします。

  • システム休止状態
    PCが休止モードに移行すると自動的にロックします。

  • すばやいユーザー切替
    Windowsのログインユーザーを切り替えた時にEnpassをロックします。

  • システムがロックされます
    スクリーンをロックした場合や、スリープやスクリーンセーバーからの復帰時にWindowsをロックさせている場合は、Enpassも合わせてロックします。

  • Enpassがアイドル状態
    指定した時間、Enpassを操作しない状態が継続した場合、自動的にロックします。

  • システムが非アクティブ時間
    指定した時間、Windowsの操作がない場合に自動的にロックします。

クイックアンロック

Enpassをアンロックする際、マスターパスワードに代えて端末搭載の生体認証機能やPINコードを使用可能にします。

  • Windows Hello
    PCに Windows Hello に対応した カメラおよび指紋センサー デバイスが搭載されている場合に、マスターパスワードの代わりに生体認証を使用してEnpassをアンロックします。Windows Helloによる認証には、顔認証、指紋認証、OSのPINコードがあります。

  • PIN
    Enpassがバックグラウンドで動作している場合は、マスターパスワードの代わりに Enpass用のPINコードを使用できます。Enpass用のPINとWindows Helloは併用できません。

コンテンツ削除までの時間

Enpassのアイテムからパスワード等をクリップボードにコピーした後、指定した時間が経過するとクリップボードをクリアして不正利用を防ぎます。

機密なことを非表示にする

アイテムのパスワードフィールドなど、フィールド値を非表示にしている項目を「●」でマスキングすることでのぞき見を防止します。

フィールド値の非表示設定は、各フィールドごとに設定できます。詳しくは こちら

モバイル版

マスターパスワードを変更

アプリを開いたりプライマリボールトのアンロック、セカンダリボールトの変更や削除に使用するマスターパスワードを変更します。

自動ロック

デバイスへの物理的な不正アクセスによる情報流出を防ぐために、指定した条件(タイミング)でアプリをロックします。

  • ロック開始まで
    指定した時間、Enpassを操作しない状態が継続した場合、自動的にロックします。

  • 終了時にロックする
    アプリを完全終了(バックグラウンドからスワイプ)した場合は、自動的にロックします。なお、単にバックグランドになった場合は1分後にロックされます。

  • PIN
    マスターパスワードの代わりに Enpass用のPINコードを使用できます。Face IDやTouch IDといった生体認証とは併用できません。

  • Face ID
    マスターパスワードの代わりにデバイス搭載の顔認証 Face ID を使用します。Touch ID搭載機種ではメニューが Touch IDになります。

    なお、生体認証が失敗した場合でも、OSのPINコードを使って認証可能です。

機密なことを非表示にする

アイテムのパスワードフィールドなど、フィールド値を非表示にしている項目を「●」でマスキングすることでのぞき見を防止します。

フィールド値の非表示設定は、各フィールドごとに設定できます。詳しくは こちら

クリップボードをクリアするまでの時間

Enpassのアイテムからパスワード等をクリップボードにコピーした後、指定した時間が経過するとクリップボードをクリアして不正利用を防ぎます。

カスタマイズ

画面に表示される情報量が多いデスクトップ版特有の設定ですが、設定項目の一部はモバイル版の別のメニューに取り込まれています。

クリックすると展開します。

デスクトップ版

テーマ

モダン(初期値)とクラシックのいずれかを選択できます。ダークテーマを使用するにチェックを入れると選択したテーマが黒背景に変化します。

表示する

サイドバーやアイテムの表示に関する微調整をおこないます。見た目だけの問題なのでお好みでどうぞ。

  • サイドバーにアイテム数を表示する
    サイドバー上のカテゴリーやタグの横に、該当するアイテム数を表示します。

  • サブタイトルを表示する
    アイテムのリスト表示でタイトルの下にアイテム内の最初のフィールド値(通常はユーザーID)を表示します。オフにするとタイトルのみ表示されます。

    なお、リストのソート基準によってはサブタイトル部分に日付時間が表示されます。

  • 以前のパスワードを表示
    サイドバーの「監査」セクションに、〇~〇か月前にパスワードを更新したアイテムを絞り込むための項目が表示されます。長期間変更していないパスワードを洗い出すのに便利です。

  • ウェブサイトアイコンを使用
    アイテムリストに使用しているアイコンをWebサイトが提供しているファビコンに置き換えます。

管理

カテゴリーリストのカスタマイズと、アイテム新規作成時に使用するテンプレートをカスタマイズできます。

バックアップ

ボールト単位ではなく、すべてのボールトを一括してバックアップする機能が用意されています。

  • モバイル版のバックアップ画面は、 設定 > 詳細設定 > バックアップ の順に移動します。
  • デスクトップ版はアイテムに変更があると自動でバックアップされますが、モバイル版は手動で作業を実施します。

クリックすると展開します。

デスクトップ版

自動的にバックアップ

Enpass内の全ボールトを指定した場所に自動的にバックアップします。(最大60世代まで)

以前のバックアップ

自動バックアップされたファイルのリストを管理できます。このリストからデータの復元処理や手動バックアップの実行も可能です。

なお、バックアップに関する基本的な操作方法については、ボールトの個別バックアップの記事を参考にしてください(※全く同じではありませんので適宜読み替えてください)。

場所

バックアップ場所を示したフォルダパスをクリックすると保存先のフォルダがエクスプローラーで開きます。

場所を変更する

自動バックアップの保存先を変更する場合はこのボタンをクリックして指定します。

モバイル版

Wi-Fi経由で

Enpassを一時的にWi-Fi同期サーバーとして機能させ、他のデバイス上のEnpassにバックアップを取らせることが出来ます。詳しくは以下の公式ヘルプを参照してください。

デバイスに

使用中のスマホ(デバイス)内の任意のフォルダにバックアップファイルを生成します。なお、バックアップに関する基本的な操作方法については、ボールトの個別バックアップの記事を参考にしてください(※全く同じではありませんので適宜読み替えてください)。

ブラウザ

ブラウザ使用時の自動ログインに関する設定をおこないます。

  • デスクトップ版ではアプリとは別にブラウザ拡張機能側にも設定画面があります(詳しくは こちら)。
  • モバイル版では、同様の設定画面が「オートフィル」セクションに割り当てられています。

クリックすると展開します。

デスクトップ版

拡張子

ブラウザ拡張機能からEnpassアプリ内のデータにアクセスできるようにします。

インストールボタンをクリックするとアプリストアを開きますが、OSの初期設定ブラウザ(WindowsならEdge)に飛んでしまうので、その他のブラウザを使用する場合は、公式サイトのダウンロードページを利用すると良いでしょう。

オートフィル

ブラウザ拡張機能利用時の自動入力・自動ログインに関する設定をおこないます。

  • 詳細記入後に自動的にログイン
    ユーザーID、パスワードを自動入力した後、「ログイン」などのボタンをクリックしなくても自動的にログイン処理をおこないます。なお、この機能を有効にした状態で、各アイテムで個別に自動ログインのONとOFFを設定することが可能です。

  • オートフィルの後に、ワンタイムコードを自動的にコピーして入力
    ワンタイムコードフィールドを有しているアイテムの場合は、ユーザーID、パスワードの自動入力後にわざわざEnpassの画面に戻らなくてもクリップボードにワンタイムコードがコピーされます。

  • Enpass Assistantを表示せずに詳細をオートフィル
    ログイン画面に対応するEnpassアイテムが一つしかない場合に、Enpassアシスタント画面を表示せず、ログイン画面の読込と同時に自動入力をおこないます。

ホスト名に正確に一致するアイテムを表示する

自動入力のためのURLの照合を厳密にします。アイテムのURLフィールドに登録されているURLと、ログイン画面のURLを照合する際、サブドメインが異なる場合は自動入力をおこないません。

例えば、楽天グループの旧ログイン画面のように、サイトごとにサブドメインが異なるケースでは、このオプションを有効にした場合に、サブドメインの数だけEnpassのアイテムを作成する必要があります。

自動保存
  • 新しいログインの保存を尋ねる
    Webサイトのログイン画面で、Enpassに登録のない、ユーザーID、パスワードの入力を検知した時、新しいアイテムとしてEnpassに保存するかどうかを尋ねるように設定します。

  • このドメインをスキップ
    上記で新しいログインの保存を拒否したサイトのリストが表示されます。あらかじめログインの保存画面の表示を拒否したいドメインを指定することもできます。

ブラウザ認証
  • 検証済みコード署名だけでブラウザを承認
    セキュリティレベルを満たした正規のブラウザからのみEnpassに接続を許可します。ONを推奨。

  • 毎回ブラウザ認証を尋ねる
    ブラウザ拡張機能導入時に実施したEnpassへの接続認証処理を毎回実施してセキュリティを強化します。不便になるので基本的にOFFにします。

  • ブラウザを確認
    使用中のPCでEnpassに接続&認証済みのブラウザの一覧を確認できます。この一覧からは、特定のブラウザの認証を削除することもできます。

モバイル版

ワンタイムコードを自動コピー

ワンタイムコードフィールドを有しているアイテムの場合は、ユーザーID、パスワードの自動入力後にわざわざEnpassの画面に戻らなくてもクリップボードにワンタイムコードがコピーされます。

URLホスト名と合わせる

自動入力のためのURLの照合を厳密にします。アイテムのURLフィールドに登録されているURLと、ログイン画面のURLを照合する際、サブドメインが異なる場合は自動入力をおこないません。

例えば、楽天グループの旧ログイン画面のように、サイトごとにサブドメインが異なるケースでは、このオプションを有効にした場合に、サブドメインの数だけEnpassのアイテムを作成する必要があります。

ユーザー名とWebサイトを非表示

ログインフォームの入力フィールをタップした時に、キーボードの入力候補表示エリアにユーザー名とサイト名を表示させません。通常はOFFで良いと思います。

Wi-Fi同期

Enpassを一時的にWi-Fi同期サーバーとして機能させ、他のデバイス上のEnpassにバックアップを取らせることが出来ます。

モバイル版のバックアップ画面は、 設定 > 詳細設定 > バックアップ の順に移動します。

Wi-Fi同期の操作については以下の公式ヘルプを参照してください。

詳細設定

クリックすると展開します。

デスクトップ版

事前共有キー

Enpass内のアイテムを他のEnpassユーザーと安全に共有するための暗号化ファイルの管理をおこないます。アイテムの共有方法や事前準備については下記の公式ヘルプを参照してください。

危険に晒されたパスワードを確認

データ侵害が報告されているパスワードとEnpass内のパスワードを、ご自身のデバイス内で自動的かつ安全な方法で検証する機能を有効にします。

Enpassをリセット

「すべて消去」をクリックすると、使用中のデバイス内のEnpassに関するデータをすべて初期化します。クラウド側のデータも削除する場合は、先にクラウドとボールトの切断処理をおこないます。

データの場所

表示されているフォルダパスをクリックするとEnpassの現在のボールトやバックアップなどを保存しているフォルダがエクスプローラーで開きます。

言語

アプリで使用されている表示言語を切り替えます。

アラートの確認

アプリに関する重要な更新情報等を通知します。

手動プロキシ設定

企業や大学などのネットワーク環境でプロキシ接続が必要な場合に使用します。設定内容はネットワーク管理者に確認してください。

モバイル版

事前共有キー

Enpass内のアイテムを他のEnpassユーザーと安全に共有するための暗号化ファイルの管理をおこないます。アイテムの共有方法や事前準備については下記の公式ヘルプを参照してください。

危険に晒されたパスワードを確認

データ侵害が報告されているパスワードとEnpass内のパスワードを、ご自身のデバイス内で自動的かつ安全な方法で検証する機能を有効にします。

バックアップ

ボールト単位ではなく、すべてのボールトを一括してバックアップします。詳しくは こちら を参照してください。

Today Widget

iOSのウィジェットでEnpassウィジェット(お気に入りアイテムを表示する)を配置できます。タップすると対象となるボールトを選択できます。

ユニバーサルクリップボード

ONにするとEnpassでクリップボードにコピーした内容を、連携する他のMacデバイスのクリップボードから使用できます。

サードパーティー製キーボードを許可

AtokやGboard、Shimejiなどのサードパーティー製キーボードでEnpasの自動入力機能を許可します。信頼できるキーボードを使用する場合のみONにします。

言語

アプリで使用されている表示言語を切り替えます。

すべて消去

使用中のデバイス内のEnpassに関するデータをすべて初期化します。クラウド側のデータも削除する場合は、先にクラウドとボールトの切断処理をおこないます。

アラートの確認

アプリに関する重要な更新情報等を通知します。